アレルギー検査 in U.S.
行って来ました!アレルギー検査。
以前「病院ショッピング」について書きましたが、アメリカでは
ホームドクター(近くのクリニックなど)を決めて普段はその先生に
お世話になり、大きな病院でないとできない手術や病状の場合に
ドクターを紹介してもらってかかるというのが通常です。
ただこれも保険の種類によって異なります。
日本のように公的な保険がないので個人での契約をするのが一般的ですが
Tomoの会社には会社専用の保険があり、自分で好きな病院を選べるため
いきなり大きな病院にもかかれます。
ただ、診療内容にもよりますが大きな病院は治療費の桁が一つ違ったり
予約に1ヶ月以上かかったりなんてこともあるみたい。
******
今回はラッキーなことに1週間でアレルギーのスペシャリストのドクターを
おさえることができました。これはコーディネーターさんのお力なのでしょう。
この病院には「日本人サポートプログラム」があり、日本人の看護経験の
ある方が付き添ってくださいます。だから医療専門用語が分からなくても
安心してかかれます。
予約もそのコーディネーターさんにお願いします。
すると病院からまるで何かの重要な賞を受賞したかのような立派な
予約票(A4サイズ)だとか、9枚もの問診票が届きます。
問診票の内容は新聞よりも小さい字でぎっしりと書かれていて
「分娩は自然分娩でしたか?」「初めてオレンジジュースを飲んだのは?」
とそんなこと本人が覚えているわけもないことからはじまり
各部屋の素材、生活環境についても質問されます。
「リビングの床材は?」「カーペットの下にパッドはありますか?」
「カーテンはウォッシャブルですか?」「古い家具は?何年前のもの?」
と、これは各部屋すべてについて聞かれます。
医療用語だけでなく、インテリア用語にも詳しくなりました(笑)
******
病院は大きく5つの棟に分かれています。
入院患者さん専用の病棟はそこから出ることなく診療が受けられ
院内感染防止のため、すべて個室。外来の人とも接しないように
作られています。
私が行ったのは専門医のオフィスが集まるビルディング。
アレルギー・免疫学科は、3人?のドクターで構成され
15人分の待ち合いシートと受付があり、呼ばれて入るとその中に
6つの診療個室とそれと平行して検査に使ういろいろな機材が並んだスペースがあります。
患者は検査ごとにウロウロするわけではなく、
イス3つと立派な診察ベッドに先生のデスクがある個室で
待っているといろいろな専門スタッフがここの仕事をしにやってきます。
私はそこで待っているだけ。人の目も気にしなくていい。
******
最初に身長、体重、血圧、脈拍、肺活量を計りました。
115-60と血圧が微妙に上昇。低血圧が改善されているらしい。
一通りの検査のあとドクターがやってきて
問診票に書いてきたはずのことの中から重要なことだけ聞かれ
それに答える感じ。一度調べたりしてるから割とスラスラ答えられた。
******
一通りこれまでのアレルギーの話しが終わるとどんな検査内容にするか?
を話します。私は保険の適用範囲内のテストと薬が欲しいことを伝え
ドクターがチョイス。今回は40種の Prick test とのことでしたが
残念ながら Chestnuts がないということで39種。
・Trees ; Maple, Box Elder, Hickory, British Oak, Black Walnut
・Weeds ; Ragweed, Lamb's Quaeters, English Plantain
・Grasses ; June Grass, Orchard, Red Top, Timothy
・Mites ; DF, DP
・Animals ; Cat, Dog
・Molds ; Altemaria, Aspergillus Niger, Dreschiera/Heiminthosporium,
Cladsporium/Hormodendrum, Epicoccum, Penicillium
・Controls ; Negative:glycerine-saline, Positive:Histamine
・Nuts ; Peanut, Almond, Cashew, Walnut, Pecan, Brazil Nut, Pistachio, Filbert
・Basic Foods ; Fish Mix, Shellfish Mix
・Addionals ; Sesame, Shrimp, Crab, Lobster, Clam
さらに免疫力、甲状腺のテストのために採血を行い、結果は3週間後。
******
Prick test は背中の開いた検査着に着替え、うつぶせになり
背中にプラスティック製のブラシのようなものを押し付けるだけ
ほんの少しチクッとする程度で痛みはありません。
そのまま15分待機。
ん~むずむずする所が3カ所ほどあるような・・・
と、戻ってきた検査の方ビックリ。
「Are you fine? Oh~~~so bad・・・」
え?
何?
って、病院スタッフが「こりゃダメだ」的なこと言っちゃうんだ(笑)
結果は日本の5段階、もしくは10段階のではなく、
「アレルギー反応するか?」「どの程度反応するか?」の2つの数字で
あらわされます。
つまり、敏感に反応するけど、それほど症状に現れない場合もあるからです。
なるほど。
で。
******
June Grass (芝) 反応5 ・ 発症20
Mite DF (チリダニ) 反応18・発症40Ep
Cat (猫) 反応4・発症15
Histamine(ヒスタミン) 反応7・発症20
以上!!!
え?エビは?
私の不可解なアレルギーはどうやら振り切ってしまった Mite にあったようです。
これは普通の家ダニではなく、目に見えないくらい小さいダニで空気中の
埃などにくっ付いて浮遊しているそうです。また、草地にも林にも
どこにでもいるので、知らない間に吸い込んだりくっついたり・・・
古い建物、古い家具、友達の家、お店、、、どこにでも。
厄介です。
******
なるほど。
食べ物ではなく、そのお店で埃と一緒に吸い込んで発症したり
木から落ちてきた Mite にやられていたんですね~
そう考えるとこれまでの謎がとけてきました。
そして、Epi-pen の処方を受けました。
以前、呼吸が苦しくなり、急激な睡魔に襲われ寝ていたことが
あったのですが、帰宅したTomoに付き添われ大学病院の救急へ行った所
「おかえり」と。どうやら寝ていたわけではなく、あの世の下見に
行っていたらしい私。帰って来れてよかったよ。
というわけで、そういう呼吸が苦しい時に太ももにカチンと刺して
10秒カウントすれば、呼吸が20~30分持つのでその間に救急車を
呼べるのです。
******
それから、常備薬として "Benadryl (ベナドリル)" を勧められました。
主成分はDiphenhydramine Hydrochloride(ジフェンヒドラミン塩酸塩) 25mg。
この薬はアメリカではアレルギーの薬として定番でドラッグコーナーで買えます。
飲み薬から塗り薬まで揃っているので好みに合わせて選べます。
ただこの薬の難点は副作用の眠気が強いことです。
車の運転はまず無理そう。というのも睡眠薬に使われる成分が入っているのです。
******
もう1つは "Claritin (クラリティン)です。
主成分はLoratadine(ロラタジン) 10mg。
小さな錠剤1錠で24時間効果が続き眠くならない抗ヒスタミン剤です。
一日一回決まった時間に飲めば良く、副作用も少ない。
こちらも日本では処方箋が必要ですが、コチラはドラッグコーナーで
購入できます。
******
予約したのは10:15。
終わったのは13:00。
ものすごくたっぷりゆっくりお話ししてくれ、聞いてくださる
やさしいドクターでした。
そして、やはりアレルギーは遺伝するそうです。
もし子供を考えている方はそういうことも相談にのってくださるそうです。
アレルギーを発症するたびふさぎ込んでいた私にドクターの言葉は力強かった。
発症しているときは、ウツっぽくなるんですよねたいていの人が
だから辛かった。
しかも、アメリカではアレルギーを薬で治せるものもあるそうです!!!
*****
明るいドクターの言葉に励まされ、この日のために専門用語とか
英語の勉強をしておいてよかったと強く思いました。
コーディネーターさんが一緒なので難しいことは通訳してもらえますが
直接話すことで、ドクターもスタッフの方もより一生懸命に話して
くださったような気がします。
アレルギーの対処法が分かれば、私の人生更に明るくなるよ。
アメリカに来てよかった(笑)
2 Comments
私の友人はmold系のアレルギー体質なのでその筋の医療機関を紹介してもらったりしたけど、、
なんだかめんどっちぃので未だ受診していないのですが
大変勉強になりました
ドクターはとても親切にいろいろ解明しようとしてくれますしね。
日本でなら適当にじんましんのお薬出されて終わりだったり、で、かえって
悪化したり、何時間も待たされて流れ作業のような診察だったりしますが
丁寧すぎるくらいでいろいろ参考になり助かりました。
ぜひ、お友達にもおすすめを!
きっと相談に乗ってくださいますよ。