1℃の森
蓼科の標高1700M付近では11月に入ると冬の足音が聞こえてきます。
麓では雨でもこの辺りでは雪が降り、みるみるあたりは白い世界に覆われていくのです。
日中でも気温が1℃くらいまでしか上がらず、雪は融けたり凍ったり、様々に表情を変えるのですが、その微妙な気温と同じで季節を迷っているかもしれません。
きっと動物達も、冬ごもりの前の餌集めに忙しい時期ですから、気温の変化に敏感になっていることでしょう。
真っ白な雪に覆われていても、日中に日差しがあれば、紅葉した落ち葉や水分をたっぷり含んだコケの色、朽ちた樹皮の色など少し前まで賑やかだった森の色をまた楽しむことができます。天然石の微妙な色合いで表してみました。
揺れるしずくは、その融けた雪の雫に森の色が映り込んだ様子を、チェーンで揺れるようにしたのは、秋と冬の間を行ったり来たりしている不安定さを表しています。
マルチカラーのルチルクォーツとシトリンのドロップカットを使用しました。